(第10回)酒呑童子伝説の大江山登山(京都府) - 心に残る日本の旅/温泉、ローカル線、宿 (井上晴雄)

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(第10回)酒呑童子伝説の大江山登山(京都府)

154.jpg 大江山
「鬼伝説で知られる丹後の最高峰」


源頼光の鬼退治、酒呑童子の伝説で知られる大江山は、普甲峠から与謝峠まで15kmにわたる連山の総称である。登山道は、東側の大江町、北側の宮津市、西側の加悦町からの縦走コースが整備されており、丹後湾に向かって広がる展望が美しい。特に、最高峰の千丈ヵ岳(標高833m)から鳩ヵ峰(標高746m) の稜線上を歩くのがお勧め。また、大江山は、独特の地質や気候、地形ゆえに、動植物の宝庫でもあり、「森林浴の森日本100選」、「京都の自然200選 (動物部門)」にも選ばれている。ミズナラやブナの原生林、エゾミドリシジミやフジミドリシジミなど珍しい蝶の生息は、大江山ならではである。そんな大江山に訪れた小式部内侍が、「大江山いく野の道の遠ければ、まだふみも見ず天の橋立」と詠んだのはあまりにも有名である。この舞台に、一度は訪れてみたいと思って大阪を後にした。



 舞鶴自動車道の福知山ICから国道9~175~176号線と走って約50分、大阪を8時頃に出発し、大江山グリーンロッジに到着したのは11時過ぎだった。二の瀬川渓流付近は、酒呑童子の里と呼ばれ、このグリーンロッジの他にも、童子荘、大江山の家などの宿泊施設が充実しているので、急ぎでなかったなら、一泊をして早朝から歩けば、もっと良かったかもしれない。
152.jpg


グリーンロッジは四方を山で囲まれ、曲がりくねった県道が、なだらかな勾配を描いて延びている。30分ほど歩くと、千丈ヵ原とよばれる田園の広がる集落に出た。この辺りから、大江山のピークの一つである鍋塚の山容が見えはじめる。集落を抜けると、徐々に勾配は増し、杉や檜の山裾が眼下に広がりはじめる。徐々に疲れも出てくる頃だろうが、道の脇に、赤、青鬼が杯を掲げるモニュメントが所々に立っており、そのユニークなポーズにほっと心和む。県道を左折すると、いよいよ山道に入る。20分ほど登っていくと、酒呑童子ゆかりの鬼岳稲荷神社に到着。この神社では、日曜日(冬季は休み)には、肝臓に強くなるとされる御札の販売がある。秋に訪れると、この付近からの雲海が素晴らしく、近畿でも随一と眺めとされている。
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鬼岳稲荷神社を過ぎると、急な山道となる。山全体がカンラン石や蛇紋石から成り、雨天後には滑りやすいので足下に注意が必要である。周囲の植生は、杉や檜からブナやミズナラなどの原生林に一変。15分ほど登ると、再び、なだらかな木立の道に戻る。そこから40分ほどアップダウンを繰り返すと、突如、空が開けて、大江山の最高地点の千丈ヵ岳(標高833m)の標識が現れる。笹原の頂からは360度の視界が広がり、北側の加悦町の街並み、日本海、丹後、但馬の山々が見渡せる絶景だ。

151.jpg北へと縦走する林道を10分ほど下ると、次は、鞍部から草原状の斜面にかけての登り道になる。ヤマツツジやタニウツギ、などの低木が、笹原の中に点在。20分ほど、ごろごろした岩場の斜面を登ると、再び展望の開けたピークに立つ。そこが鳩ヵ峰(標高746m)。


鳩ヵ峰からの展望を楽しみ、次の鍋塚へ向かって鞍部に下りると、酒呑童子の里からの林道に出合う。そこから、1時間下ると、往路の県道に合流して、大江山グリーンロッジに戻る。所用時間、約4時間半ほどの登山である。歩き疲れた後、ミネラル温泉の「酒呑童子の湯」に入るのも良し(大人600円)。同じく、酒呑童子の里の中にある、日本の鬼交流博物館では、世界の鬼や鬼瓦の展示(大人300円)も見応えあって必見。その他、レストランやキャンプ場なども充実しているので、この酒呑童子の里を基点に、丹後の散策に繰り出すのも良いかと思う。


今回は、大江山グリーンロッジから鬼岳稲荷神社を経て、千丈ヵ岳から鳩ヵ峰への稜線を辿るコースを歩いた。鬼岳稲荷神社からの山道と、千丈ヵ岳と鳩ヵ峰の鞍部からの登り斜面にさえ注意しさえすれば、特に困難な個所は見当たらない。あとは、鬼伝説にいかに親しみを持つかが、大江山登山を楽しむコツであろう。
155.jpg-DATA-



場所:
京都府与謝郡加悦町
交通:
舞鶴自動車道福知山ICから国道9~175~176号線で約50分
または、北近畿丹後鉄道大江駅からタクシーで20分
駐車場:
大江山グリーンロッジ、童子荘
トイレ:
大江山グリーンロッジ、童子荘、鬼岳稲荷神社


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